【週報巻頭言】2023年7月23日 この岩の上に(マタイ8章14~17節)
ペトロのしゅうとめは、主に癒された後、主に仕える人(マタイ8章15節)になりました。主の恵みに応えていく人となったのです。ところで、主の弟子の一人であるシモン、そのあだ名であるペトロ、これは、岩とか石という意味です。イエスさまは、ペトロに、こう言われました。「イエスは彼を見つめて、「あなたはヨハネの子シモンであるが、ケファ――『岩』という意味――と呼ぶことにする」と言われた」(ヨハネ1章42節)。そして、その信仰告白を聞いて、こうも言われました。「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」(マタイ16章18節)。「この岩の上に」とは、どういう意味でしょうか?イエスさまは、ペトロ、あなたは、私を救い主、神の子と告白した。その信仰告白に基づいて、私の教会を建てます、と言われたのです。そして、今、イエスさまは、私たちに向かっても言われているのです。あなたがたは、私を救い主、神の子と告白した。その信仰告白、みんなの信仰告白に基づいて、私の教会を建てます!これを聞くと、イエスさま、私のような信仰で、大丈夫なのですか?と思われる方があるかもしれません。
ペトロの信仰告白について考えてみましょう。ペトロという人自身は、岩や石とあだ名されるような人でした。それは、決して、立派だとか、素晴らしいという意味ではなかったと思います。むしろ、岩や石のようなゴツゴツした、不器用な、不十分な人であったと思います。しかし、その信仰告白をイエスさまは受け止めてくださって、そこに教会を建てる、と言われたのです。私たちは、ついつい、自分と他者を比較して、あの教会の方が、あの信徒の方が、私よりも立派だ、私は足りない、私はダメだ、と考えてしまうかもしれません。けれども、イエスさまは、そういう私たちの信仰告白に基づいて、私の教会をここに建てた!と言っておられるのです。ですから、私たちはそのことを喜んでいきたい、感謝していきたい。そして、その恵みに応えていきたいと思うのです。イエスさまがこの私に語ってくださった言葉をしっかりと受け止めていきましょう。
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