【週報巻頭言】2023年7月30日 主イエスと一緒に(マタイ8章18~22節)
「イエスは、自分を取り囲んでいる群衆を見て、弟子たちに向こう岸に行くように命じられた。」(マタイ8章18節)
私は、この向こう岸に行く、という言葉から、神さまがアブラハムに語られた言葉を思い起こします。
「主はアブラムに言われた。『あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい』。
アブラムは、主の言葉に従って旅立った。」(創世記12章1、4節)
アブラハムは神さまの言葉を聞いて、生まれ故郷、父の家を離れて、神さまが示す地に行く決心をしました。そして、主の言葉に従って旅立った、ということが書かれています。改めてこの箇所を読むと、アブラハムはよく決断した、と思います。この箇所のアブラハムについて、ヘブライ人への手紙では、「信仰によって、アブラハムは、自分が財産として受け継ぐことになる土地に出て行くように召し出されると、これに服従し、行き先も知らずに出発した」(ヘブライ11章8節)と書かれています。「行き先も知らずに出発した」というのです。アブラハムはただひたすら、主の言葉を信頼し、主の言葉を頼りに従っていったのです。そして、今、かつて神さまがアブラハムに言われたように、イエスさまが弟子たちに言われたように、イエスさまは、私たちにも向こう岸に行こう、と語られているのではないでしょうか。向こう岸に行こうと言われたイエスさまは舟に乗り込まれ、そこに弟子たちも乗り込むことになりますが(マタイ8章23節)、イエスさまに従う、イエスさまの弟子となるというのは、イエスさまと一緒の舟に乗ること、イエスさまと一緒に歩むことなのです。
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