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暗黒の王国と光の王国 マルコによる福音書3章20~30節 2025/03/02 朝礼拝 スティーヴン・クンケル宣教師

暗黒の王国と光の王国 マルコによる福音書3章20~30節 2025/03/02 赤塚バプテスト教会(朝)礼拝説教 スティーヴン・クンケル宣教師

みなさん、おはようございます。今日の礼拝においでくださって心から感謝します。神さまのおかげで、この霊的戦いのシリーズを紹介したいと思いましたので、宣教師であり、漫画家として、皆さんに興味を持っていただける、そして、とても大事な聖書の教えをお話したいと願っています。私たちクリスチャンの人生にはいろいろな問題が起こってきます。またこの世界には、善悪の問題があることは、私たちの多くが知っていることですが、霊的な目、信仰の視点から世界を見ることができなければ、本当には問題を解決することはできません。私たちは正義を求めますが、それが人間的な正義で留まっているなら、解決することはできないのです。私たちが求めるべきは、霊的な正義、つまり、神さまの正義です。
 しかし、私たちが正義を求めて、戦う相手は人間ではありません。「わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです」(エフェソ6:12)とあるように、人間ではなく、悪の諸霊との戦いなのです。
残念なことですが、ある人たちは、私たちのことを神さまのために働いているとは認めず、悪魔のために働いていると批判することがあります。私が、宣教活動をしている時、ある人たちは、私たちの伝道が本当に正しいものなのかどうか疑っていました。また福音のメッセージを無駄であると公に批判する人もいます。ある時は教会の祈祷会で、ある人が牧師を激しく批判しているのを見ました。神さまのためにどんな良い行いをしても、それを批判する人たち、迫害する人たちはいるのです。イエスさまは、神さまの福音を伝え、良い行いをなさいましたが、この世では迫害を受け、苦しみを受けられました。私たちもイエスさまと同じように苦しみを受けることがあるのです。なぜそういうことがあるのかというと、この世は、神さまを知らず、受け入れないからです(ヨハネ1:10~11)。私たちは、この世に生きる間は、戦いがあるのです。
この世界には、たくさんの国々がありますが、霊的な王国としては、二つの王国があるだけです。それは、光の王国(神の国、天の国)と闇の王国です。今日は、このことについて分かち合いたいと思います。お祈りします。

(祈り)

今日のみ言葉を通して、神さまが、私たちに語っておられることを聞いていきましょう。この世は、悪魔が支配者です(「この世の支配者」ヨハネ12:31、14:30、16:11など)。悪魔は、私たちを騙します。一つは、悪魔はいない、と悪魔の存在自体を否定させるということです。もう一つは、悪魔の力は強くて、誰も倒すことができない、と思い込ませます。悪魔は暗闇の王国の支配者なので、私たちを騙すことによって支配しようとするのです。この世は、病気や戦争、不安、絶望が溢れています。そのことで私たちの心は打ちひしがれます。この世は暗闇のように思えます。
しかし、聖書は、暗闇の王国とは、反対の王国があることを示します。それは光の王国(神の国、天の国)です。その支配者は神さまであり、その王国には何も悪いものはありません。なぜなら、光の王国は神さまのきよさがあるので、悪いものを一切入らせることはないのです。その王国について、イエスさまは、み言葉から語られ、説明されるのです。
今日のみ言葉には、イエスさまが、悪霊に取りつかれている人から、悪霊を追い出されたことについて書かれています。律法学者たちは、イエスさまは、神さまの力ではなく、ベルゼブルの力で追い出したのだ、と言いました。すると、イエスさまは、彼らの批判に対して、このようにお答えになりました。「どうしてサタンがサタンを追い出せよう?国が内輪で争えば、その国は立ち行かない。また家が内輪で争えば、その家は立ち行かない」。
今回、私がなぜ、皆さんとこの話を分かち合いたかったかと言いますと、私たちキリストにある者は、みんな霊的な戦いをするからです。この戦いは血肉の戦い、人間同士の戦いではなく、悪魔との戦いです。私たちの信仰生活は、日々、この霊的な戦いです。私たちが祈りに費やす時間は、霊的な戦いのための時間です。祈祷会は霊的な戦いです。弟子訓練と伝道は霊的な戦いです。教会に集うことも、プレーヤーウォーク(これは、街を歩きながらその地域と人々のために祈ることですが)をする時もみんな霊的な戦いなのです。なぜ、戦いがあるのかというと、私たちは、光の王国、つまり、神の国、天の国を代表している者だからです。
闇の王国は、悪魔が支配者であり、悪魔は偽りの父(ヨハネ8:44)と聖書に書いてありますように、私たち人間に、「あなたはこの世界の支配者から出た者だ」と騙しして、私たちが神さまに目を向けることから遠ざけるのです。人間が悪魔に騙される時、先ほどお話したように、悪魔は存在しないということ、また、悪魔を誰も倒すことができないと考えて、思い煩うのです。この世界には、あらゆる問題と戦争と病気が溢れているので、多くの人たちはこの世界から逃避してしまいたい、と願っています。
そこで、ある人たちは宗教に、また哲学に、お金に、良い行いに希望を見いだそうとしますが、残念なことに自殺を選ぶ人もいます。しかし、どれを選択しても、この暗黒の世界からは逃げられないのです。ですから、解決方法が必要です。唯一の解決方法、それは光の王国です。私たちは、みんな神さまから離れていて、罪によって暗黒の王国にいました(ローマ3:9~18)。しかし、神さまは、私たち人間を暗黒の世界から光の世界へ救い出すために、ご自分のみ子であるイエス・キリストをお遣わしになったのです。ですから、私たちは、イエス・キリストによって光の国に入ることができるのです。
今日のみ言葉にこのようなことが書かれていました。「まず強い人を縛り上げなければ、だれも、その人の家に押し入って、家財道具を奪い取ることはできない。まず縛ってから、その家を略奪するものだ」(マルコ3:27)。強い人が家財道具を奪い取っている状況があると、見てとれます。この話で「強い人」というのは、悪魔のことですが、もう一人「もっと強い人」のことが言われているのです。そのもっと強い人とは、イエス・キリストです。このもっと強い人であるイエス・キリストは、悪魔と戦い、悪魔を縛り上げ、自分の家財道具、つまり、私たちを悪魔から取り戻してくださるのです。
私たちは、霊的な戦いのためには、悪魔の行動を知らなければならないだけでなく、その作戦を知る必要があります。それは、悪魔は私たちを騙すということです。また、この霊的な戦いのためには、悪魔のことよりも、神さまのことをもっとよく知る必要があります。なぜなら、キリストは強い人(悪魔)を倒され、縛り上げる力があります。この暗闇の世界のただ中で、希望を与えてくださる方は、キリストだけなのです。ヘブライ人への手紙の記者がこのように書いて、神さまの約束を示しています。「こういうわけで、わたしたちもまた、このようにおびただしい証人の群れに囲まれている以上、すべての重荷や絡みつく罪をかなぐり捨てて、自分に定められている競走を忍耐強く走り抜こうではありませんか、信仰の創始者また完成者であるイエスを見つめながら。このイエスは、御自身の前にある喜びを捨て、恥をもいとわないで十字架の死を耐え忍び、神の玉座の右にお座りになったのです」(ヘブライ12:1~2)。
この世界には、多くの問題があります。しかし、キリストの約束は「勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている」(ヨハネ16:33)ということです。希望を与えてくださるのは神さまだけなのです。ですから、私たちは恐れる必要はありません。キリストが私たちに平和を与えてくださるからです。私たちは、キリストによって救われた者であり、霊的な戦いに参加している兵士なのです。そのためには、神の武具を身に着ける必要があります(エフェソ6:11~17)。それも、武具の一つではなく、全部の武具を身に着けるのです。次回お話しする機会に、神の武具の霊的な戦いの説教をしたいと思いますが、皆さんが覚えなければならないことがあります。それは、神さまは私たちを暗黒の王国から光の王国へと移すためにキリストをお遣わしになったということです。キリストを信じないと、迷ってしまい、永遠の滅びに入ってしまいますが、キリストを信じることで、私たちは光の王国に移され、新しい人になると聖書には書いてあります(エフェソ4:22~24)。ですから、どんな問題があっても、どんな状態にあっても、神さまの平和を求め、神さまの道に従い続けていくのです。そうすると、光の王国の住人として神様の約束を守りながら、霊的な戦いに勝利するという約束があります(一ペトロ5:10)。
最後に一つの聖書の言葉を分かち合いたいと思います。「兄弟たち、皆一緒にわたしに倣う者となりなさい。また、あなたがたと同じように、わたしたちを模範として歩んでいる人々に目を向けなさい。 何度も言ってきたし、今また涙ながらに言いますが、キリストの十字架に敵対して歩んでいる者が多いのです。 彼らの行き着くところは滅びです。彼らは腹を神とし、恥ずべきものを誇りとし、この世のことしか考えていません。 しかし、わたしたちの本国は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主として来られるのを、わたしたちは待っています。 キリストは、万物を支配下に置くことさえできる力によって、わたしたちの卑しい体を、御自分の栄光ある体と同じ形に変えてくださるのです」(フィリピ3:17~21)。
キリストの教会に連なる私たちは、暗黒の国の住人でなく、光の王国、天の国の住人です。天の国の国籍を持っている兄弟姉妹として神さまの約束を信じて歩み続けましょう。お祈りします。

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