善をもって悪に勝ちなさい(ローマ12章9〜21節)
イエス様は群衆をどのように見ておられたでしょうか?「群衆が飼い主のいない羊のように弱り果て、打ちひしがれているのを見て、深く憐れまれた」(マタイ9章36節)。イエス様は群衆を憐れみをもって見つめられました。「深く憐れまれた」。原語では「断腸の思い」という意味です。主は心渇く人々の姿。自分が何をしているのか分からない姿。罪に、悪に負けてしまう姿・・・。その様子を断腸の思いで見ておられた、というのです。パウロは言いました。「善をもって悪に勝ちなさい」(ローマ12章21節)。イエス様はどうされたでしょうか?「そこで、弟子たちに言われた。『収穫は多いが、働き手が少ない。だから、収穫のために働き手を送ってくださるように、収穫の主に願いなさい』。」(マタイ9章37、38節)。
そこに主は人をお遣わしになるのです。罪に負け、悪に支配された人たち。そこに福音を携えて弟子たちは遣わされていくのです。そして、私たちもこの世に遣わされていくのです。神様のお造りになった人間。それは互いに愛し合う存在です。しかし、そこから離れてしまい、人間としての本来の姿を失ってしまった。そこから回復するように、そこから立ち直って生きていけるように、互いに愛し合う者となるように。主はそのことを願って、弟子たちと共に、そして、私たちと共に福音を伝えられるのです。
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