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つまずきの石(ローマ9章19〜33節)

「見よ、わたしはシオンに、つまずきの石、妨げの岩を置く。これを信じる者は、失望することがない」(33節)。
この言葉はイザヤ書28章16節の引用です。つまずきというと、教会の中で「あの人につまずいた」などと言いますが、ここでは何につまずいたかというと、神様につまずいた人たちのことが言われています。実は私たちの信仰の歩みも、神様につまずく歩みです。神様につまずくというと、変なことを言っているように思われますが、信仰とはこういうものだ!神様とはこういう方だ!そのように私たちは、私たちの信仰観、神様像を持つわけですが、神様の言葉を聴いて歩む中で引っくり返されるような経験をしていくのです。この30節以下では人は行いによって救われると考え、自分の正しさを追求していた人たちが、自分の行いや正しさを追求することが救いではなく、イエス・キリストを信じる信仰によって救われる、ということを知らされていったのです。どんなに立派な行い、たくさんの良いわざを行なっても、それで人は救われるわけではない。イエス・キリストを信じる信仰だけが私たちを救う。そして、その救われた喜び、感謝から、恵みの応答として行いというものが起こってくるのです。神様を信じて生きる歩みはそのようにして、自分の思いも考えも、日々新しくされていく歩みです。今まで見えていなかったものが見えてくる、気づいていなかったものが気づかされる歩みです。

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