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【礼拝説教】2021年4月18日「神は招いておられる」

聖書―テサロニケの信徒への手紙一2章1~12節
(はじめに)
 先月からお読みしていますテサロニケの信徒への手紙一はパウロの書いた手紙の中で最も古い手紙であると言われています。その内容はパウロがこの手紙の送り先であるテサロニケの教会の人たちへ、信仰の励ましの言葉を書いたものです。人は励まされて育つということを聞いたことがありますが、パウロは各地の教会の人たちのことを愛し、主によって良き成長を遂げるように、信仰の励ましの言葉を書いたのです。私たちも互いに励まし合い、互いに主にある成長に向かって歩んでいきましょう。

(聖書から)
2節をお読みします。
2:1 兄弟たち、あなたがた自身が知っているように、わたしたちがそちらへ行ったことは無駄ではありませんでした。2:2 無駄ではなかったどころか、知ってのとおり、わたしたちは以前フィリピで苦しめられ、辱められたけれども、わたしたちの神に勇気づけられ、激しい苦闘の中であなたがたに神の福音を語ったのでした。
 パウロはテサロニケへ行った時のことを書いています。「わたしたちがそちらへ行ったことは無駄ではありませんでした」とパウロは言います。無駄ではなかった。これはパウロ自身にとっての慰めであり、テサロニケの教会の人々にとっても慰めです。無駄ということ、手元の国語辞典を見てみますと、「役に立たないこと。効果のないこと」(角川必携国語辞典)とあります。
 私はこの赤塚教会で牧師としての働きをして今年の秋で二十年になります。その間にイエスさまを救い主と信じた方が何人かいらっしゃいますが、残念なことに、その後、教会から離れてしまった方もいます。また伝道集会やコンサートなどを行ってきましたが、イエスさまを信じた方は多くはありませんでした。私はそのことを思うと、私の働きが不十分だったのだろうか?無駄であったのだろうか?と考えることがあります。もちろん、教会に、イエスさまの信仰に立ち帰ってくださる時が来ることを願って、祈り続けてはいますが、気持ちが沈んでしまうことが何度もあります。
 パウロは、自分がテサロニケへ行ったことは無駄ではなかった、と言っていますが、常に福音宣教の働きが順調であったから、そう言えたのでしょうか?私はそうではないと思います。2節にはこのように書いてあります。「わたしたちは以前フィリピで苦しめられ、辱められたけれども、わたしたちの神に勇気づけられ、激しい苦闘の中であなたがたに神の福音を語った」。この言葉からは、宣教の働きの苦労が読み取れます。しかし、そういうパウロは神さまに勇気づけられた、というのです。働きの実を結ぶことができなかったこともあったでしょう。がっかりすること、落ち込むこともあったでしょう。けれども、神さまに勇気づけられた、というのです。では具体的にどういうふうに勇気づけられたのでしょうか?続く3~5節をお読みします。
2:3 わたしたちの宣教は、迷いや不純な動機に基づくものでも、また、ごまかしによるものでもありません。2:4 わたしたちは神に認められ、福音をゆだねられているからこそ、このように語っています。人に喜ばれるためではなく、わたしたちの心を吟味される神に喜んでいただくためです。2:5 あなたがたが知っているとおり、わたしたちは、相手にへつらったり、口実を設けてかすめ取ったりはしませんでした。そのことについては、神が証ししてくださいます。
 4節の「わたしたちは神に認められ、福音をゆだねられているからこそ、このように語っています」。私たちは神さまに認められている。私たちは神さまから福音を委ねられている。自分自身を見つめていくと、自分は神さまの働きをする者としてふさわしい者とは思えない。けれども、そういう私を神さまは認めてくださっている。そういう私に神さまは福音を委ねてくださっている。これこそがパウロを勇気づけたことだったのではないでしょうか。
 同じ4節には、このようなことも書かれています。「人に喜ばれるためではなく、わたしたちの心を吟味される神に喜んでいただくため」。パウロは人に喜ばれるためではなく、神さまに喜んでいただくために、福音宣教の働きに励んだ、と言っています。この言葉を読みますと、人に喜ばれることを求めてはいけない。神さまに喜ばれることだけを求めなさい。そういうことが言われているように聞こえるかもしれません。しかし、そうではないと思います。パウロが言いたいことは、人に喜ばれること以上に、神さまに喜ばれることを求めている、ということです。それは自分が神さまから認めていただいたこと、神さまから福音を委ねていただいたことの喜びから、そのように言ったのです。
ある教会の方が私に相談に来られました。その方はイエスさまを信じて、教会生活を始められましたが、「教会の人たち、牧師に喜んでもらいたい、教会の一員として認めてもらいたい。そう思って、一生懸命、奉仕をしてきた、頑張ってきた。しかし、どうも喜んでもらっていないようだ。認められていないようだ。私は教会に自分の居場所があるのだろうか?不安になった」と言うのです。私はその方に言いました。「人に喜んでもらいたい。認めてもらいたい。自分ではそう思っても、人の受け止め方はそれぞれ違いますし、人の反応をあまり気にしすぎない方がいいです。しかし、神さまはあなたが奉仕をするとかしないとか、何かができるとかできないという以前に、あなたをそのままで愛し、喜び、認めておられます。神さまご自身があなたの居場所です。そして、その神さまに対する感謝を表すのが奉仕であり、伝道であり、献金であり、すべての教会の働きです」とお話ししました。その方は「安心しました。これからも教会生活を続けていきます」と言われました。
 今日のこの後のみ言葉ですが、7節以下では、母親のように、そして、11節以下では、父親のように、とありますが、パウロはテサロニケの教会の人たちをまるで自分の子供のように、霊の子供と言ったらよいと思いますが、親のような心で関わっていたことが分かります。7節後半から読みますと、「ちょうど母親がその子供を大事に育てるように、わたしたちはあなたがたをいとおしく思っていたので、神の福音を伝えるばかりでなく、自分の命さえ喜んで与えたいと願ったほどです。あなたがたはわたしたちにとって愛する者となったからです」(7、8節)。11節からお読みします。
2:11 あなたがたが知っているとおり、わたしたちは、父親がその子供に対するように、あなたがた一人一人に 2:12 呼びかけて、神の御心にそって歩むように励まし、慰め、強く勧めたのでした。御自身の国と栄光にあずからせようと、神はあなたがたを招いておられます。
 そういう親心を持って、テサロニケの教会に関わったパウロはこのように言っています。「あなたがた一人一人に呼びかけて、神の御心にそって歩むように励まし、慰め、強く勧めた」。パウロが最も善きこととして強く勧めたこと、それは神さまのみ心にそって歩む、ということでした。先日、髙野和夫兄の告別式を行いました。その時、葬儀説教の最後にコヘレトの言葉の結論部分をお読みしました。それがこの言葉です(コヘレト12章13節)。
12:13 すべてに耳を傾けて得た結論。「神を畏れ、その戒めを守れ。」これこそ、人間のすべて。
 髙野兄はこのことに生涯、努められた方だと思いました。神さまを畏れること、神さまの戒め、つまり、神さまの言葉に生きること。そして、これが神さまに愛され、造られた私たちの最善であるということが書かれています。今日の聖書の言葉も同じことが語られていると思います。神さまのみ心にそって歩む。皆さんはどうでしょうか?神さまを畏れ、神さまの言葉に生きること。神さまのみ心にそって歩むこと。このことこそは最善と信じておられるでしょうか?もし、本当にそうだ、と思われるのでしたら、どうか、皆さんの愛する家族、友人にお伝えください。皆さんにとって最も善きものを分かち合ってください。

(むすび)
 今日の聖書の言葉の最後の部分をもう一度、お読みします。「御自身の国と栄光にあずからせようと、神はあなたがたを招いておられます」。神さまの国と栄光にあずからせようと、神さまはあなたがたを招いておられる、とあります。神さまの招きはすべての人に対しての招きです。すべての人は神さまに愛され、造られた者です。神さまはすべての人がご自分の国と栄光にあずかることを願っておられます。この神さまの招きに応える方がありますように。お祈りいたします。

祈り
恵み深い主なる神さま
 使徒パウロはこのように語ります。「人に喜ばれるためではなく、わたしたちの心を吟味される神に喜んでいただくため」。パウロは神さまが自分のことを愛してくださり、喜んでくださっていることを知り、その喜びから、このように言いました。私を喜んでくださる神さまを喜び、神さまに喜んでいただくために生きる、と。
 さらにパウロは神さまのことを「わたしたちの心を吟味される神」とも言いました。神さまは私たちの心をご存じです。私たちの心が神さまによって吟味され、日々、新たにされますように、どうか、助けてください、導いてください。
 神さまはすべての人を招いておられます。この招きに応え、主と共に新しい人生を歩む方がありますように。
私たちの救い主イエス・キリストのみ名によってお祈りします。 アーメン

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