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キリストを見たことがないのに愛し・・・(一ペトロ1章3〜12節)

「キリストを見たことがないのに愛し・・・」(8節)。ペトロの手紙について、伝統的な理解では、この書はイエス様の弟子の一人、イエス様に直接会った弟子ペトロの書いたものと言われています。そのペトロがこのようなことを記しています。ペトロはキリストを見た人でした。そのペトロが、「あなたがたは、キリストを見たことがないのに愛し、今見なくても信じており、言葉では言い尽くせないすばらしい喜びに満ちあふれています」と記しているのです。
 イエス様はこう言われました。「見ないのに信じる人は、幸いである」(ヨハネ20章29節)。見ないで信じる信仰。私の想像ですが、ペトロは見ないのに、イエス様を愛している。見ないのに、イエス様を信じている。そういう人たちのことをうらやましがっていたのではないかと思うのです。見ないのに、イエス様を愛し、信じることができるあなたがた!それは本当に素晴らしいこと、恵みなのだよ。あなたがたに神様が信仰を与えてくださった。見ないで信じる信仰を与えてくださった。何とうらやましいことか、素晴らしいことか!私はイエス様を見たのに、イエス様と一緒に歩んだのに、イエス様を裏切ってしまったし、イエス様が信じられなくなった時もあった・・・。信仰は自分の力でどうこうというものではないね。神様が与えてくださるものだね。何かそういう会話でもしていそうな気がします。そして、この「あなたがた」、キリストを見ないで愛するあなたがた、キリストを見ないで信じるあなたがた、というのは、今を生きる私たちにも向けられた言葉のように思えます。

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