
箱舟に入りなさい(創世記7章1~24節) 【週報巻頭言】2025年4月20日
ノアの生涯の第六百年、第二の月の十七日、この日、大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた。(創世記7章11節)
洪水が起こったことについて、このような表現がされています。「大いなる深淵の源がことごとく裂け、天の窓が開かれた」。この「裂け」という言葉は「破れ」(口語訳など)と訳すこともできる言葉です。裂ける、破れる、というと、私たちの生きているこの時代について考えさせられます。私たちの生きているこの時代とは、どのような時代なのでしょうか?決して楽観的に考えることはできないと思います。むしろ、破局に向かっているように思えてなりません。将来のことを考えれば考えるほど、不安に、心配になりますが、考えてみますと、人間の歴史というのは、どの時代も常に破局に向かっているようなものだったのではないでしょうか。しかし、その破局というのは、経済的なこと、政治的なことだけではないと思います。罪の問題としての破局です。罪の問題とは何かというと、神さまを神さまとしない生き方、あり方ということです。これはもっと具体的に言いますと、神さまが私たちに求めておられることに従わないことです。それは、神さまを愛すること、隣人を愛すること(マタイ22章37~40節)から離れた生き方、あり方、愛さないということです。これこそが、私たちを破局に向かわせる根本原因なのです。神さまは、ノアに語られたように、私たちにも語られます。それが「箱舟に入りなさい」(同1節)ということです。これこそは、破局に向かっている私たちに対する神さまの救いの招きです。
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